
皆さん、こんにちは。練馬区のしんみ歯科石神井台です。
むし歯が深く進行すると、歯の内部にある神経や血管が通る部分まで細菌が入り込み、「歯の根の治療(根管治療)」が必要になることがあります。
この治療では、歯の内部をきれいに清掃し、再び細菌が入らないよう密封することが重要です。その際、治療の精度を高めるために使用される器具のひとつが「ラバーダム」です。
今回は、歯の根の治療で使用されるラバーダムとは何か、なぜ重要なのか、またラバーダムなしの治療についてもわかりやすく解説します。
目次
■歯の根の治療で使うラバーダムとは?
◎ラバーダムの基本的な役割
ラバーダムとは、ゴム製の薄いシートを使用して治療する歯だけを口の中から隔離するための道具です。歯の周囲にシートを装着することで、治療する歯だけを外に出した状態にします。
根管治療では歯の内部にある細い管(根管)を清掃・消毒するため、細菌が入り込まない環境を作ることがとても重要です。ラバーダムを装着することで、唾液が治療部位に入りにくくなるため、清潔な状態を保ちやすくなるのです。
◎治療中の安全性を高める
根管治療では小さな器具や薬液を使用することがあります。ラバーダムを使用することで、器具が誤って口の奥に落ちてしまうことを防ぎやすくなるため、治療中の安全性を高める役割もあります。
また、薬液が口の中に広がることを防ぐ効果もあり、患者様にとっても治療中の不快感が軽減される場合があります。
◎治療する歯を見やすくする
ラバーダムを装着すると歯ぐきや頬、舌などが治療部位から離れるため、歯科医師が治療する歯をしっかり確認しやすくなります。結果として、細かい処置をより丁寧に行いやすくなるというメリットがあります。
■根管治療でラバーダムが重要な理由は?
◎細菌の侵入を防ぎやすくする
お口の中には多くの細菌が存在しています。唾液には多くの細菌が含まれているため、治療中に唾液が根管に入り込むと、再感染の原因になる可能性があります。
ラバーダムを使用することで、治療している歯を唾液から隔離しやすくなり、清潔な状態を保ちながら歯の根の治療を進めることができます。
◎治療の精度を保ちやすくなる
根管は非常に細く複雑な構造をしています。場合によっては髪の毛ほどの細さの部分もあるため、丁寧な処置が求められます。
ラバーダムを使用すると、視野が確保されやすくなるため、細かい処置を落ち着いて行いやすくなります。これは結果として、根管治療の質を高めることにつながるのです。
◎患者様の負担を軽減する
治療中に水や薬液が口の奥に流れ込むと、不快感やむせる原因になることがあります。ラバーダムを装着すると治療する歯だけが露出する状態になるため、こうした不快感を減らすことにもつながります。
特に長時間の処置になることが多い歯の根の治療では、患者様が落ち着いて治療を受けられる環境づくりも大切です。
■ラバーダムなしの根管治療はどうなる?
◎ラバーダムなしでも治療は可能
ラバーダムは根管治療の精度を高めるための有効な道具ですが、必ずしもすべてのケースで使用されているわけではありません。
実際の臨床では、症状や歯の状態、治療環境などに応じて、ラバーダムを使用しない方法で治療が行われることもあります。その場合でも、歯科医師は吸引装置や綿などを用いて唾液が入りにくいよう工夫しながら治療を行います。
◎保険診療では使用状況が異なることも
ラバーダムは歯科医院の方針や治療内容によって使用の有無が異なることがあります。特に自費診療では治療環境を整える目的で積極的に使用されることが多い傾向があります。
一方で保険診療の場合でも、歯科医院によってはラバーダムを取り入れて根管治療を行っているところもあります。これはラバーダム防湿に保険が適用されているわけではありませんので、その点はご注意ください。
◎治療の説明を受けることが大切
歯の根の治療は歯を残すために重要な治療です。ラバーダムを使用するかどうかも含め、どのような方法で治療を行うのかを歯科医師から説明してもらい、納得したうえで治療を受けることが大切です。
患者様一人ひとりの歯の状態によって適切な治療方法は異なるため、疑問点があれば遠慮なく相談していただくことをおすすめします。
■まとめ
歯の神経の処置である「歯の根の治療(根管治療)」では、細菌の再感染を防ぎながら歯の内部をきれいにすることが重要です。その際に役立つ道具のひとつがラバーダムです。
ラバーダムは治療する歯を唾液から隔離し、治療の安全性や処置のしやすさを高める目的で使用されます。
ただし、ラバーダムの使用は医院や治療方針によって異なる場合もあります。歯の根の治療について気になることがある場合は、歯科医院で説明を受けながら、ご自身に合った治療方法を選びましょう。
ご不明な点があればお気軽にご相談ください。
