歯を抜いたままにしておくと残っている歯が動いてきてしまうということを、以前にもご紹介しました。
こちらのコラムも合わせてご覧ください。
歯がなくなるとどうなるのか?【欠損部に対する治療方法】 | しんみ歯科石神井台 | 上石神井・武蔵関・大泉学園の歯医者 (shinmi-shika.com)
今回はそのままにしておくと本当に動いてきてしまうのか、症例写真を用いてご紹介します。
症例写真
【2016年】
下の一番奥の歯が根管治療後の再感染により、抜歯を行うことになりました。
そのため、抜歯後は、上の一番奥の歯に噛み合う歯がなくなることになります。
【2016年】
下の歯を抜歯後、少し経過してからの状態です。
この時は、まだ上の歯が伸びてきている様子はありません。
【2018年】
抜歯をした下の歯の部分は治癒しています。
上の歯は2年間噛み合う歯がないことによって、少し伸びてきています。
手前の歯の噛む面のラインと比較をすると伸びてきていることが分かります。
【2018年】
お口の中を見ただけではあまり変化は分からないかもしれません。
ですが、2年前の写真と比較をすると、歯根部分が見えてきていることが分かります。
【2023年】
最初の状態からおよそ7年経過した様子です。
歯が伸びてきても、歯根の長さは変わらないので、骨に埋まっている支えが少なくなってきます。
そのため、歯周検査時には2018年から歯が揺れ始めています。
【2023年】
以前の写真と比較をしても、歯根がかなり見えてきています。
この方の場合は、定期検診を受けられており、お口の中の状態をご自身でもしっかり理解されています。
その上で、”まだ抜歯はしたくない”というお気持ちを教えてくださいました。
そのため、患者様の意志を尊重し、定期検診で経過を見ながら管理をしています。