コーヌスクローネとは
コーヌスクローネとは、義歯(入れ歯)の装置の1つです。
従来のものとは、残存歯(残っている歯)と義歯との固定方法が異なります。
従来の義歯は、残存歯にクラスプと呼ばれるバネのような金具を掛けて固定をします。
それに対して、コーヌスクローネは金具ではなく二重構造の冠(内冠+外冠)で固定します。
残存歯に内冠を付け、義歯に付けた外冠にはめ込み固定させます。
内冠と外冠は接着剤などで固定するのではなく、摩擦の力を利用してしっかりと固定させます。
コーヌスクローネの内冠と外冠
残っている歯を削り、冠(内冠)を被せます。
その上に外冠を被せていく方法がコーヌスクローネです。
利用するのは摩擦力
茶筒を想像してみてください。
茶筒はただ持ち上げても、揺らしても、なかなか外れません。
ゆっくりと引っ張ることで蓋が外れます。
それは、茶筒の内冠と外冠がぴったりと合っていて、摩擦の力が働くことでしっかりと固定されているためです。
コーヌスクローネも、同じ原理を利用しています。
こんな方におすすめです
【入れ歯のバネ(クラスプ)が目立つのが嫌】
コーヌスクローネデンチャーは、従来の義歯のようにバネのような金具で固定をしないため、目立つ心配がありません。
【今の義歯が大きくて使いにくい】
従来のものと比較して、義歯の面積を小さく仕上げることができます。
そのため、違和感を軽減することができます。
【安定した義歯を使いたい】
従来の部分義歯は、残っている歯に金具をかけて固定をするため、いろいろな方向(特に前後方向)からかかる力で揺れてしっかり噛めなかったり、硬いものが噛めなかったりします。
コーヌスクローネは全体的に覆う冠を二重構造で被せるため、上下方向に力がかかるようになり、安定性が高く硬いものでも噛むことができます。
【残っている歯に負担をあまりかけたくない・義歯も歯も長持ちさせたい】
バネ(クラスプ)より、残存歯への負担が少ないため、残っている歯をより長く守ることができます。
負担が少なく残っている歯を長く守れるということは、より長くコーヌスクローネデンチャーを使い続けることもできます。
また、歯周病により歯が揺れてしまっている場合にも冠を被せて残せる場合があります。