歯の健康を保つために、歯の内部には神経があります。
神経が通っている根管は、1本の太い主根管から複雑に枝分かれをしています。
枝分かれをしている根管を副根管(ふくこんかん)・側枝(そくし)と言います。
複雑な根管形態の1つに管間側枝(かんかんそくし)というものがあります。
【症例写真】管間側枝
CT撮影をした歯です。
歯根内部に神経が入っている太い根管が2本見えます。
その間を繋ぐように走行している根管(側枝)が管間側枝です。
このような根管形態は奥歯によく見られます。
根管内が細菌感染したときは、根管治療が必要になります。
根管治療では、感染した神経を取り除き、根管内の消毒や殺菌を行います。
主根管は機械的に根管を広げ清掃することが可能ですが、副根管は形態的に拡大することは困難です。
副根管は細菌や壊死した歯髄が残りやすく再発しやすいため、薬剤を使用した化学的清掃が重要になります。
また、根管治療後は、細菌の侵入を防ぐために最終的な材料で根管内を密封する必要があります。
複雑な根管形態をしている場合、器具の到達や、根管内の清掃・封鎖が難しくなります。
まずは、根管治療が必要にならないように口腔内の健康を維持することが重要です。