虫歯から歯の神経を守るためにMTA歯髄保存療法というものがあります。
MTA歯髄保存療法で使用するMTAセメントには高い殺菌性・封鎖性があり、お口の中の環境にも左右されません。
また、健康な組織の再生を促すため、成功率が高い治療方法です。
症例写真
治療前
真ん中に写っている歯を治療します。
痛みなどの症状は出ていないようですが、大きい範囲にコンポジットレジンが充填されており、劣化と二次感染が起こっています。
今回の治療では充填範囲・強度的にコンポジットレジン修復は適応外になります。
治療後
コンポジットレジンや、感染歯質を削っていくと、神経付近の歯質が薄く、このまま最終修復物をしてしまうと神経にダメージを与えてしまうことが考えられました。
患者様に説明を行い、MTA歯髄保存療法を行いました。
MTA歯髄保存療法後、2日間強い痛みが出たようです。
神経に近接した場所の治療をしたため、鎮痛薬を服用していただき様子を見ました。
その後痛みも消失したため、1ヶ月経過観察を行い最終修復物治療へ移行しました。
最終修復物はセラミックインレーです。
現在治療を行って5年以上経過していますが、再治療もなくお口の中で機能し続けています。