歯の内部まで細菌感染を起こしている場合、根管治療が必要になります。
つまり、歯の中にある神経(歯髄)を取り除く治療です。
歯そのものを残すために神経を取らざるを得ない状態のことがありますが、神経を取った歯は脆くなります。
そのため、いつも通りに噛んだり、ブリッジや入れ歯を装着していたりすると、歯肉の中で歯根が割れてしまっていることがあります。
定期的にメンテナンスを受けている患者様の症例です。
レントゲン撮影をしたところ、以前は見られなかった透過像が認められました。
(正面に写っている歯の根の右側に黒い透過像が見えます)
また、検診の際に行う歯周ポケットの深さを測定する検査も変化していました。
2022年10月検査時のポケットの深さ:2mm
2023年1月検査時のポケットの深さ:5mm
これらの検査結果から、破折の可能性があることが考えられます。
患者様にご説明をして抜歯を行いました。
抜去した歯牙を見ると、レントゲンで透過像が認められ、ポケットの数値が深くなっていた部分が折れていました。
根管治療を1本でも受けている場合は、注意が必要です。
定期検診時にお口の中で起こっている変化を見つけることができます。
定期的に検査を受けましょう。